2021.10.21作成 2022.9.15更新
先に結論
まず先に言いたいことがあって、Elgato HD60Sは絶対に買うな。何故かネット上には今でも「Elgato HD60SはMacで安定して使える」といった情報が多いが、これはもう古い情報と思っていただきたい。
結論から言えばElgato HD60+がオススメ。(最初はサウンドハウスCHD312としていたが、ElgatoがOBS開発に絡んでくれたので変更した)私はUltraStudio 4K miniやDeckLink Quad HDMI Recorderを使ってる。
動作例
実際に980円のCHD201から14万円のKONA HDMIなど色々なキャプチャデバイスをMacで使ってみました。
↓↓↓ここから下はウンチク。難しい話かもしれないので読まなくてもいいです↓↓↓
あと「Macは対応しているキャプボが少ない」という言葉をよく目にするが、あの表現はよくないと思う。事実ではないし、これを信じてしまうと『Mac対応』という製品を目にすると「お、貴重なMac対応製品じゃん。これなら大丈夫だろ」とよく調べず盲目的に買ってしまう可能性がある。残念ながら実際にはもっと複雑で、Macに対応している製品はたくさんある。ただし、Mac対応と書いてあっても中には自分のMacでは使えない製品もあるが正解だと思う。これを見極めるためにはメーカーのホームページやTwitterを確認すること、購入者のレビューを見ること(ただし過去1年以内に更新された記事であること)、製品の規格を知ることがある。これさえ注意すれば何てことない。安く始めようと思えば1000円から始められるし、品質重視しようと思えば8Kのものを揃えることだってできる。
選び方、メーカーで選ばないように
Mac対応と書かれていても、自分の環境とあうか確認するように
MacでビデオキャプチャといえばBlackmagicDesign、Elgato、AVerMediaの製品がよく使われているように見えるが、だからと言って、それらメーカーの製品を買えば問題なく動作するというわけでもないので注意が必要だ。
例えば、BlackmagicDesignでもIntensityシリーズの外付けタイプ、ElgatoでもHD60S、AverMedia でもAVT-C878は「Mac対応」と書いてある。だが、macOS 12 Monterey以降のバージョンのMacでは使えない。きちんと自分が使っているMacのOSのバージョン、更にはプロセッサがIntelなのかAppleSiliconなのかを把握して、それが対応するものなのかメーカーページ等で確認しよう。
macOSでも使えるデバイス
以下は品質が低い順。価格帯は参考価格。
UVC/UACっていうのはUSB Video Class / USB Audio Classのこと。WEBカメラと同じ規格。
WEBカメラ使ったことがある人は分かると思うけど、別途ドライバを入れなくても使える。
メーカーとシリーズ | 規格 | 対応解像度 | 価格帯 | 注意点 | |
---|---|---|---|---|---|
1 | MS2109が使われた製品 | UVC/UAC | HD/60fps, FHD/30fps | 800円〜15,000円 | 音声はモノラル音声になる。 ステレオにできるが設定が必要 |
2 | UVC/UACのUSBビデオキャプチャデバイス | UVC/UAC | HD/60fps, FHD/60fps, 4K/30fps | 9,800円〜25,000円 | ※一部はMontereyでは認識しないものがあるので注意 |
3 | BlackmagicDesign ATEM | UVC/UAC | HD/60fps, FHD/60fps, 4K/30fps | 36,000円〜150,000円 | |
4 | BlackmagicDesign UltraStudio/Decklink | 独自 | HD/60fps, FHD/60fps, 4K/60fps, 8K/60fps | 15,000円〜100,000円 | |
5 | AJA KONA | 独自 | HD/60fps, FHD/60fps, 4K/60fps | 140,000円〜400,000円 | OBS27.2以降で対応 |
※macOS 12 MontereyではUVCドライバに変更があったのか、一部UVCデバイスが認識しない
どうやらMontereyではUVCの扱いに変更があったらしく、利用不可能なデバイスが報告されている。例えば、AverMediaのAVTC878 PLUS、GC311はUVC対応だがmacOS 12 Monterey認識しない。
使えるデバイスって具体的にどんな製品よ
- MS2109が使われた製品
MS2109チップが使われた格安UVC/UACのUSBビデオキャプチャ。これ系の製品は数えきれないほどたくさんある。日本のショップで代表的なのはサウンドハウスのCHD201
ショップで製品名やパッケージを見ても、どの製品がMS2109が使われたものか分からないだろう。おそらく5,000円以下の安い製品はコレだと思うが、ユーザーレビューに目を通した方がいいかもしれない。
Amazonで購入する場合は注意が必要で、購入時に見たパッケージと同じものが届いたとしても、情報と異なる性能の製品が届くこともある(1080/60と書いてあったのに1080/30だったなど) - UVC/UACのUSBビデオキャプチャデバイス
こちらも数えきれないほどたくさんある。
UVC/UACに対応しているかは製品のページを見ると書いてあったりする。
AVerMedia GC553 や Elgato HD60S+ 、サウンドハウス CHD312がよく使われてる。 - BlackmagicDesign ATEM
正確に言えばキャプチャデバイスではなく、キャプチャ機能のついた映像スイッチャーになると思う。オンラインイベント、オンライン授業をするのに便利なのでCOVID19以降、結構ユーザーが増えた。 - BlackmagicDesign UltraStudio/Decklink
UltraStudioシリーズは外付けキャプチャ。UltraStudio Recorder 3Gあたりがリーズナブルか。
Decklinkシリーズは内蔵キャプチャ。4K60対応で4入力もあるDeckLink Quad HDMI Recorderが人気。それなりの値段するけど。内蔵タイプもThunderbolt3/4変換ボックスを使うことで外付け利用可能。 - AJA KONA
ごめんなさい、正直私は紹介できるほどよく知らない。
映像プロの人は持っている人いると思う。「すげー高いのにOBSで使えないのかよ」って思ってる人もいるかもしれない。OBS 27.2 Beta 1から使えるようになりました。
結局何がいいのよ
どこまでの品質を求めるかによるが、
- そんなにお金かけられない。とりあえず映って音が出ればいい。品質が気になれば後で考えるであれば、[1]。CHD201などのMS2109が使われたキャプチャデバイスでいいと思う。1,000円から始められるし。
- [1]は1080p/30だし、モノラル音声なのが不満。4Kまではしないにしても、1080p/60、ステレオ音声は最低限欲しいよね。って人は[2]のCHD312などかな。
- ビデオカメラ複数台設置するなど、映像ソースを複数使うであれば、[3]のATEMかな。
- ガチで品質を気にする。今、将来的に4Kも考えてる。なんなら5.1chとか音もサラウンドであれば、[4]のDecklinkかな。
多分一番売れてるのは[2]のタイプです。
使い方
[1]や[2]や[3]のようなUVC/UACの場合
「映像キャプチャデバイス」から使っているデバイスを指定する。
ここでデバイスが一覧に表示されない場合、セキュリティのプライバシー設定を確認すること。
カメラの設定でOBSにチェックが入っていることを確認。
デバイスによっては映像だけで音声が一緒に入らない場合がある。その場合は「音声入力キャプチャ」で指定する。
[4]のようなBlackmagicdesignのDecklinkなどを使う場合
「Blackmagicデバイス」から使っているデバイスを指定する。
5.1chとかマルチチャンネルを使う場合、デバイスによっては「FCとLFEを入れ替え」をした方がいい。
5.1chとかマルチチャンネルを使う場合、デバイスによっては「FCとLFEを入れ替え」をした方がいい。
[5]のようなAJA KONAの場合
「AJA I/O Device Capture」から使っているデバイスを指定する。